【1959年の放送開始以来、世界中を魅了してきた伝説のSFミステリー、『トワイライトゾーン』。その生みの親であり、あの『猿の惑星』をも手掛けた天才脚本家がロッド・サーリングだ。だが、彼の書いた脚本の中に、あまりのスケールゆえ当時の技術では映像化できない物が2本だけ残されていた。本作は、その幻のシナリオを最新技術で映像化した必見のスペシャル版だ。最大の恐怖は、最後にやって来る。】
1994年に松竹富士(株)が発売、(株)アスミックが販売した「トワイライトゾーン
最終章 ロッド・サーリング・スペシャル」原題:“TWILIGHT ZONE:ROD SERLING'S
LOST CLASSICS”のVHSビデオのジャケットには、こう書かれている。大方の場合と同様、これらは「謳い文句」であり必ずしも「真実」を伝えていない。
1994年5月19日にCBSから2時間のスペシャル番組として放送された、この作品は2つのエピソードで構成されている。第1話は「人生の予告編」“The
Theatre”で30分モノ、第2話は「死者の棲む街」“Where The Dead Are”で90分モノでCMを除いた正味のランニングタイムは両方合わせて米本国版DVDでは93分、この日本版パッケージのビデオで94分である。
そもそも、この「幻のシナリオ」が発見された経緯とは、故ロッド・サーリングがかつて教鞭を取ったニューヨーク州のイサカ大学の記録保管所で、未亡人で法定相続人でもあるキャロル・サーリングが未発表脚本を見つけた事に始まる。キャロル・サーリングはこの脚本を弁護士のレネ・ゴールドマンに委託し、マイケル・オハラとロレンス・ホロウィッツのプロダクションがこれを入手。一方、5月の「視聴率の荒野」と呼ばれる時期に「何か視聴率の取れる番組を」と探していたCBSとの思惑が一致し、晴れて製作されたのが、この番組なのである。
しかし、この時発見された「未発表脚本」というのは“Where The Dead Are”を指している様で、“The
Theatre”の方は「原作」は確かにロッド・サーリングだが、テレビ用の脚本に直したのはリチャード・マシスンである。サーリングとマシスンの共作!TZファンなら思わず心踊る組み合わせであるが、残念ながら出来は良くない。サーリングのオリジナル脚本である“Where
The Dead Are”は、はっきり言って、ヒドイ。この2本のどこが『あまりのスケールゆえ当時の技術では映像化できない』のか理解不能である。
“The Theatre”で主演したエイミー・アービングは、かつてスティーブン・スピルバーグ夫人だったが'89年に離婚している。その後、かつての夫が深く傾倒していたTVシリーズの最新作に、自分が出演する事になろうとは夢にも思わなかっただろう。
また、ホストとナレーションを担当しているのはジェームズ・アール・ジョーンズで出演映画は多数あるが、作者にとって最も印象深いのは「スター・ウォーズ」旧3部作でダース・ベイダーの声をアテていた人だという事である。