THE TWILIGHT ZONE
1950年代の最後の年、アメリカのTVドラマ界に画期的な番組が誕生した。1話完結・30分物のSFアンソロジー。それが「トワイライトゾーン」(THE
TWILIGHT ZONE)である。
1959年10月2日、パイロット版、即ちシリーズを開始する前のスポンサーへの売り込みの為の「テスト版」として製作された“WHERE
IS EVERYBODY?”(邦題:「そこには誰もいなかった」)が若干の修正を加えてから第1話として放送されて以来、THE
TWILIGHT ZONE は実に足掛け6年、全156話にも及ぶ人気シリーズとなったのである。
各シーズンの簡単な構成は下記の通りである。
第1シーズン | 全36話 | 1959年10月2日〜1960年7月 1日 | 各話30分 |
第2シーズン | 全29話 | 1960年9月30日〜1961年6月 2日 | 各話30分 |
第3シーズン | 全37話 | 1961年9月15日〜1962年6月 1日 | 各話30分 |
第4シーズン | 全18話 | 1963年 1月 3日〜1963年5月23日 | 各話60分 |
第5シーズン | 全36話 | 1963年9月27日〜1964年6月19日 | 各話30分 |
過去の幾つかの資料には混乱が見られる。代表的な物は、今では「常識」ではあるが、CBSにおける最初の放送(及び再放送)以後、シンジケート系での放送においては幾つかの(実質的には5本の)「放送されないエピソード」が存在する事に起因する、「製作本数の混乱」である。上記の様にTHE
TWILIGHT ZONEは全156エピソードである。これは、第5シーズンの半ばにフランスから買い付けてシリーズの1エピソードとして放送された“AN
OCCURRENCE AT OWL CREEK BRIDGE”(「ふくろうの河」日本未放映)を含めた数字である。
「未知の世界」
我が国においては、1960年4月10日日曜日、当時としては「深夜ワク」の午後10時より、NTVより放送が開始された。タイトルには「未知の世界」という邦題が使用された。この「未知の世界」は、THE
TWILIGHT ZONEの第1シーズン分、36話の全てが放送されたが、放送日と時間帯は放送終了までに2度も変更がなされた。すなわち、第1回〜5回までは日曜日午後10時から、5回〜25回までは日曜日午後9時15分から、26回〜最終回は木曜日午後8時から、それぞれ放送されたのである。
更に、全ての放送が終了した時点、つまり1960年12月15日の時点では、米国本国では第2シーズンがスタートしたばかりであり、フィルムのストックがなく、引き続きTHE
TWILIGHT ZONEを放送する事は実質的に不可能になってしまっていたのである。
「ミステリーゾーン」
「未知の世界」終了後、あろう事か、何とライバル局であるTBSが1961年10月4日からTHE
TWILIGHT ZONEの第2シーズン分の放送を開始したのである。当然、「未知の世界」のタイトルをそのまま使用出来る訳もなく、TBSは独自のタイトルを作らなければならず、こうして生まれたのが「ミステリーゾーン」なのである。
しかしながら、「ミステリーゾーン」はその後の第3、4、5シーズンまでの「通し」のタイトルとなり、日本語版が紛失し現在再放送が不可能な状態である「未知の世界」と比較して、格段に「知られている」タイトルとなった。
「ミステリーゾーン」の放送形態は、「未知の世界」以上に起伏に富んだものになった。そもそも最初の放送自体がオリジナルの第2シーズン全29話に第3シーズンの7話を合わせた36話分の放送であったが、寸断・分断・追加、更に放送時間変更も加わり、第4シーズンよりも先に第5シーズンが放送される等、長らく研究家の頭を悩ませることになったのである。
幻の「ミステリー」
1963年、オリジナルの第2、3シーズンが混在する状況で放送される中、プロ野球中継で幾度かの中断があり、試合が雨天中止となった時に急遽差し替えで放送する為のプログラム、所謂『雨傘番組』として、3本のTHE
TWILIGHT ZONEが放送されている。具体的には第2シーズンのep.61 THE SILENCE「沈黙の世界」、ep.62
SHADOW PLAY「夢の世界」、第3シーズンのep.68 THE SHELTER「生と死の世界」の3本であり、これがこの3本の日本初放映であった。
そして、新聞番組欄に掲載しやすい様にタイトルは短くされ、「ミステリーゾーン」は「ミステリー」となった。これは単に便宜的な物であるという範疇を超えている、というのが私の認識である。何故ならば、オープニング・ナレーションもそれ専用に修正されていたからである。
いずれにせよ、THE TWILIGHT ZONEはその、我が国における最初の放送分だけでも、3種類のタイトルを持つ番組であったのだ。
総括するならば、「未知の世界」「ミステリーゾーン」「ミステリー」を合わせて日本国内では合計152話が放送され、残り4話は未だ放映されないままである。