「ミステリマガジン 2000年8月号No.533
幻想と怪奇特集トワイライトゾーンへの招待」 紹介

早川書房が2000年の夏に発売した「ミステリマガジン」でTZ特集を組んだ。
その素晴らしい内容は、近年SF専門誌ですら特集が組まれる事のなかった
TZを広範に渡って紹介したものであり、作者は涙に咽んだ上、思わず2冊買
ってしまった位である(事実)。また、小サイトを本文欄外で紹介して頂いたと
いう事もあり同誌を詳細に紹介させて頂く。
(文中敬称略・白字部分は作者の解説)

〈オリジナル脚本〉
第二シーズンの幕開けを飾った傑作エピソード
キング・ナイン号帰還せず
「キング・ナイン号帰還せず」ep.37 KING NINE WILL NOT RETURNの、サーリングによる
オリジナル脚本を訳出。翻訳は羽地和世。P16〜18→44〜P65(計全25頁)


〈原作短編〉
火星に着陸した宇宙飛行士が遭遇したものとは?
遠い星から来た兄弟
「人間という名の動物」ep.25 PEOPLE ARE ALIKE ALL OVERの原作小説。ポール・フェア
マン作、田中一江訳。P20〜28(全9頁)


すべてを凍りつかせる恐るべき魔書の威力
谷間は静かだった
「魔書と南軍」ep.76 STILL VALLEYの原作小説。マンリイ・ウエイド・ウェルマン作、仁賀克雄
訳。P30〜42(全13頁)


〈エッセイ〉
TV界最後の恐れる男の突破口
評論家・高橋良平による、サーリングの紹介。当時のTV業界の裏側や側面を伺い知る事が
出来る。P66〜67(全2頁)

「黄昏」を分かちあう愉悦
評論家・松坂健による「同時代」論的切り口から見るTZ。松坂は文春文庫版「ミステリゾーン」
(1巻目)の解説も手掛けている。P68〜69(全2頁)

もうひとつのトワイライトゾーン
ミステリ研究家・小山正によるサーリングのもう一つのTVシリーズ「怪奇真夏の夜の夢」Night
Gallryの紹介。更に'90年代以降のTZに関しても触れている。P70〜71(全2頁)


〈保存版〉
トワイライトゾーン人物辞典
小山正・濱中利信・松坂健 編による人物辞典。全40項目。P160〜173(全13頁)
トワイライトゾーン全エピソード・リスト
編集部 編による邦題・原題・米国に於ける放送日・脚本・監督・出演者等のデータベース。
P174〜181(全8頁)

TZ特集・総頁数=74頁

作者が見つけた「ここは間違いです」

予めお断りしておきますが、私は「揚げ足取り」をしようとか「私の方が知っている!」と言いたい訳
ではありません。この優れた特集に於いて非常に残念な気持ちでこれらの誤りを見つけました。

・松坂健のエッセイ中、69頁上段12行『この番組のパイロットフィルムの役割を果たしていた(後略)
』は少々違う。実際に放送された「そこには誰もいなかった」ep.1WHERE IS EVERYBODY?
はパイロット版に若干の修正を加えた物で厳密には「同じ」ではない。
・人物辞典中、160頁ロベール・アンリコの項最初の行で「TZの最後の一篇は(後略)」とあるのは
明らかに間違いで、ラストエピソードは米国では「水に消えた影」ep.156 THE BEWITCHIN' POOL
である。我が国ではどのエピソードを「最終回」とするかは難しいが、少なくとも未放映エピソードで
ある「ふくろうの河」ep.142 AN OCCURRENCE AT OWL CREEK BRIDGEを「最後の」と呼ぶのはミス。
・人物辞典中、167頁リチャード・ドナーの項11行目『(前略)他の三本は日本のTVでは未放映(後略)
』は間違い。ドナーが監督したエピソードで日本未放映なのは「音と静けさ」ep.147 SOUNDS AND
SILENCEの一本だけである。
・全エピソードリスト中、180〜181頁の第5シーズンの紹介中「日本未放映」と付くタイトルが4本
明らかに誤り。「百万ドルの変身」「甦った過去」「人形はささやく」「処刑のベルが鳴る時」の4本は
日本で放映済み。

※これらのタイトルが「未放映」であるとしたのは「月刊スターログ」'84年2月号の「ミステリーゾーン
読本」を参照した為ではないだろうか?この中で未放映とされたエピソードと完全に一致するのは単
に偶然か?